- 監修:管理栄養士 磯村優貴恵
【2歳の食事】好き嫌いや食べ過ぎ、適切な対応方法は?
幼児期の食事で悩んだら…管理栄養士からのアドバイス
好き嫌い、大きく3つの原因が考えられます
2歳児は離乳食も完了し、幼児食に移行して慣れてきた時期でもあります。また、2歳半頃になると上下10本ずつ、計20本の歯が生えますので、食べられる食材や形状も増えてきます。
さらに手指も上手に動かせるようになってきますので、手づかみ食べから、スプーンや箸などの食具も上手に使えるようになります。コミュニケーションや表情も豊かで食に関する関心も高まる時期です。
そのため、好き嫌いなどの嗜好も出てくるので保護者の方にとっては悩んでしまうこともあると思います。
どんな時も一番大切なのは、子どもが食に関心をもって「食事=楽しい!」という環境を整えてあげること、そして保護者の方が無理しすぎず子供と一緒に食事の時間を楽しむということです。
2歳児(幼児)はまだまだ成長の個人差も大きいため、食べられるものにも差があります。
同じような大きさなのに食べる食材と食べない食材があったり、機嫌が悪いといつも食べていたものでも食べなくなってしまったりすることもあります。
その中でも「好き嫌い」については原因は様々で、大きく分けて3つあります。
①経験
まだまだ食経験が浅い幼児にとっては一つひとつの経験がとても大きいものとなります。
一度も食べたことのないものに対して、嫌悪感を抱く「食わず嫌い」を克服するためには、好きな食材と組み合わせる、いつもの食事にほんの少しだけプラスしてみるなど、急激に環境が変わり過ぎないように注意が必要です。
また、食と関連して良い思い出や逆に嫌な思い出があるとそれも好き嫌いの原因となります。
②食具
2歳頃になると手指も上手に使えるようになるため、食具があっているか、というのも好き嫌いの原因になります。
大切なのは「食べ物を上手に口に運べているか」ということです。
食材によってスプーンとフォークを使い分けたり、状況によってはお箸を使ったり、または手づかみで食べるものがあったりと子どもの成長に合わせた食事内容にするとともに食具の見直しも行いましょう。
③食材と食感
同じ食材でも食べるメニューと食べないメニューがあるという場合は「食感」を見直してみましょう。
例えばひき肉は炒めすぎると水分が飛んでパサパサになり、子どもにとっては味ではなく、食感が気に入らずに嫌いになってしまうことがあります。その場合はスープにしたり、あんかけにしたりすることで食感が滑らかになり食べやすくなります。
ちょっとした工夫で子どもの好き嫌いを改善できることもありますので、毎日の食環境を整えてあげることから始めてみましょう。
食べ過ぎが気になったら・・・
小食も心配される方が多い一方で食べ過ぎを心配される保護者の方もいらっしゃいます。まずは本当に「食べ過ぎ」なのかを判断する必要があります。
ひとつの指標となるのが「肥満度判定曲線」です。
身長と体重の数値からグラフをたどり判断するものになります。(母子手帳には幼児の身長体重曲線が記載されているので是非活用しましょう!)
まずはこちらのグラフの範囲内であれば肥満度に関しては神経質になる必要はありません。
年齢ごとの平均体重はこちらでも確認できます
→子供の平均体重
幼児期の肥満に関する情報も、ブログにて紹介しておりますので、もし宜しければご覧ください。
→幼児肥満とその問題点
「食べ過ぎ」にもいろいろありますが、食事の時間に食事をしっかり食べるということであれば制限をする必要はありません。おやつを必要以上に欲しがるようであれば食事の量が足りていないことが原因かもしれません。
また、食事をだらだらと食べ続けているようであれば、「食事の時間は30分!」と時間を決めることも良いでしょう。
食事とは量と質が大切なのはもちろんですが、生活習慣全体や食環境も大きく関わってきますので、一度食事に関わる環境を見直してみましょう。
管理栄養士磯村優貴恵 プロフィール
大手ダイエット専門のエステサロンにて、食事指導を通してお客様の体を内側・外側の両面からサポート。 その後、和食やカフェのキッチンスタッフとして約3年間の料理修行を行う。特定保健指導を経て、現在は、子供から大人まで家族みんながおいしく食べられて健康になれるよう、レシピ・商品開発や執筆など幅広く活動中。 資格:管理栄養士、フードコーディネーター、薬膳インストラクター、健康食育ジュニアマスター
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※本コーナーは医師、管理栄養士、保育士など各分野の専門家に監修をいただいております。ただし、幼児期の発達・発育状態、心理状態には個人差がございますので、全てのお子様への該当を保証するものではございません。
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