もしかしたら発達障害かも…自己診断はしないように
発達障害かも?と悩んだら…保育士・育児アドバイザーからのアドバイス
発達障害とは?
発達障害とは、脳機能の発達が関係する生まれつきの障害のことを言います。 広汎性発達障害はその中に自閉症と呼ばれる障害とアスペルガー症候群と呼ばれる障害がありますが、それぞれの特徴は違います。
そのほかに、注意欠陥多動性障害(ADHD)や、学習障害(LD),トゥレット症候群、吃音も発達障害に含まれます。
一般的に、発達障害のある人はコミュニケーションや対人関係が苦手と言われています。
早合点な自己診断は良くない
コミュニケーションとか、対人関係が障害の判断基準などと言われると、悲観してしまう親御さんがいらっしゃいます。なぜなら、赤ちゃん時代から幼児期へ移行する成長過程において、子どもたちはこれまで以上に自己表現をしたり、イヤイヤをしたりと感情を強く見せるようになります。そのため、お母さんが子どもとのコミュニケーションに戸惑うことも出てくる時期だからです。
ここが、私が心配に思う点。
発達障害かもしれない、と言う心配についてはとてもデリケートな問題なので、落ち着いて対処してほしいのです。
発達障害の特徴は、様々。ひとつの障害に限らず、複数の障害の特徴がが重なり合って出てくることもあるほど多様なのです。ですから、素人判断でこれだ、と決めつけるのは賢明ではありません。
これは、我々子育て支援の立場で働く者にとっても同じ事。ちょっとの特徴的な表情を見せるからといって、決めつけた態度で親御さんやお子さんに対応してはいけないと感じています。
乳幼児健診を怖がらないで
母子の健康の保持及び増進を図るための法律、「母子保健法」によって、赤ちゃんの育ち、つまり成長発達をトータル的に調査して、困ったことがないかなどを専門的に診てもらうのが乳幼児健診です。
しかし、自分の子供が○○ができているのか?否か? そこに焦りを感じて、乳幼児健診の受診を期限ぎりぎりに先延ばしにしたがるお母さんもいます。
乳幼児健診は、お子様の発達状況や現状を客観的に診てもらえる大切な健診です。決して、受診を怖がらないで。
お母さんが育児を真面目に、真剣に頑張っている事には変わりがありません。不安になっても、乳幼児健診は必ず受けましょう。
早期発見・早期療育
概ねの話ですが、発達障害は早期発見と早期療育が良いとされています。何故なら、そのお子さんの発達特徴を知って、その子に合った療育プログラムを理解し、早期から家族で取り組んでいく事が大切だからです。
そうすることによって本人も社会に出てからの上手なコミュニケーションの取り方を学習していけるのだと思います。
ただし、先にも述べた通り、お子さんが小さい段階においては発達障害の診断は難しいものです。ですから、心配ごとがあるならば、具体的にどんなことが心配な点なのか?専門機関にご相談されるのが一番良いかと思います。
親心は皆同じ
親となり、子育てをスタートさせて初めて味わう「喜怒哀楽」もあるはず。 時には悩んで苦しくて、どうしようもない感情に苛まれる時もあるでしょう。
でも、始めから完成された「親心」よりも、小さな悩みを乗り越え、たくさんひだを蓄えできあがった「親心」の方が、やがてお子さん自身が乗り越えなければならない壁を迎えたときに大きく包み込むことが出来るのではないでしょうか。
どうしても、自分だけでは乗り越えられない悩みができたときには、思い詰める前に専門家に相談することをおすすめします。
相談機関
保健所や保健センター
幼稚園や保育園
発達相談支援センター
専門医・療育士
※参考文献:『発達障害の子を理解して上手に育てる本』作業療法士;木村順監修 小学館より
保育士・子育てアドバイザー/佐久間みかプロフィール
保育士として30年以上のキャリアをもつ。「子育てに向き合う方の小さな悩みを一緒に解決したい」との思いから、子育てアドバイザーとして活動。親子遊びの提供や、育児相談を受けている。現在は、公設の子ども家庭支援センターに勤務。育児講座やお茶会を開くなど地域に密着した活動を行っている。
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※本コーナーは医師、管理栄養士、保育士など各分野の専門家に監修をいただいております。ただし、幼児期の発達・発育状態、心理状態には個人差がございますので、全てのお子様への該当を保証するものではございません。
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