食への不安感が社会に広がる昨今。スクスクのっぽくんでは、子どもたちの成長をサポートする立場として、食の安全や栄 養に関する座談会を行うことに致しました。育ち盛りのお子様を持つ主婦の皆さんと管理栄養士の磯村優貴恵さんをお迎 えして、お話を伺いました。
食の安全と子供の栄養バランスを考える|食に関して気になること
子供の食生活について、ママたちのお話を伺いました。
食への不安感が社会に広がる昨今。
スクスクのっぽくんでは、子どもたちの成長をサポートする立場として、食の安全や栄養に関する座談会を行うことに致しました。育ち盛りのお子様を持つ主婦の皆さんと管理栄養士の磯村優貴恵さんをお迎えして、お話を伺いました。
ちはるママ
近頃は特に子どもの栄養不足が気になっています。そのきっかけは、先の東日本大震災のときに、学校給食の内容が著しく貧相になったことです。春休み前だったこともあって、たぶんほとんどの公立の学校で安定して供給できないということで、給食が休止になったと思うんです。春休み明けからもパンと牛乳だけ、という状況だったんですね。そこでしっかりと栄養について考えなければと。その後も、口に入れるものを選ばざるを得ない状況なので、子どもの栄養バランスを保つのに苦労しています。
磯村
東日本大震災は、食への意識が変わるきっかけとして大きかったんですね
そのみママ
あの時は、買いたいものが手に入らなかったですよね。うちの子どもは納豆が好きなのですが、納豆が買えなかったじゃないですか。お米ですらなくなってしまって、ほうれん草も産地がどうのという報道があって。食に対する不安というのが出てきました。風潮としては大分薄らいではきたと思うのですが、でも、やっぱりまだ心配ですよね。
ちはるママ
子どもの食事に関しては、栄養のバランスだけではなくて安全というものがどうしても気になってきますよね。親としてはどう選んでいったらいいのか… 外国産だと農薬とかも気になりますし。
そのみママ
今の時代は、農薬など色々なものを取り入れてしまうことがもう仕方なくなっている面がありますよね。デトックスという点から、食物繊維などを摂って出させることが大事なのかな、とも最近思っています。
磯村
そうですね。とても効果的だと思います。根菜やキノコ類、プルーンなど食物繊維が豊富なものや、ネバネバ成分のある納豆やオクラ、山芋なども、体に余分なものを巻き取って排出してくれますよ。どうしても農薬などを完全に排除するのは難しいので、体に入ったものを、食べ物で上手に排出してあげることが大切です。ところで、鉄分は気にされますか? 大きくなるにつれて必要な量も増えてきますが。
さおりママ
鉄分が何に含まれているかを調べたんですけれども、ほうれん草だったりプルーンだったり、摂れる種類が少なくて。鉄分を補うのは大変なんですね。
ちはるママ
食事だけから摂る、というのは難しいですよね。
磯村
資料によると、鉄については10~11歳の男の子女の子、中学生の男の子女の子、すべての年代において足りていない、という結果が出ています。皆さんおっしゃるのは、何で摂ればいいのか分からないという点ですね。サプリメントを利用してみるというのもとても良いことだと思います。
さおりママ
お友達には低体温の子がいるんだけれど、鉄分不足なのかもしれませんね。
磯村
カルシウムなどは魚だとか牛乳だとか、今お母さん方が気にされる食材に多く含まれているんですけれども、そのあたりを意識して他の食品で摂られたりすることはありますか?
そのみママ
まだ子どもたちは食の幅が広がっていなくて、家庭で食べるものが中心になりますよね。家庭の食事は作る人が1人だし、似たりよったりのメニューが一年中まわっていく状態なので、やっぱり給食って大きな存在だなと思います。栄養バランスをしっかり考えつつ、食べやすいメニューで出してくれますから。家で「カルシウムあるよ」といって高野豆腐みたいな大人が食べるものをぽんって与えても、サクっと食べられるかというとやっぱりそうではないので。
磯村
皆さん、お子さんの栄養バランスについては苦労されていらっしゃるんですね。それに加えて、今の時代は放射性物質や農薬など、不要なものを体に取り入れてしまうことについても皆さん悩まれていると思います。食材への付着物は、食材をしっかり洗うことである程度取り除くことができます。あとは、取り除くことばかりを考えるのではなく、日頃から栄養バランスのとれた献立を心がけることで、お子さんの抵抗力を高めることも必要です。栄養価の高い旬の食材を積極的にメニューに取り入れることで、効率よく栄養を摂取してもらえたらと思います。
食の安全性がとても気になる昨今。悪い物質を避けることは大切ですが、体に入ってしまったものを上手に排出してくれる食物繊維などの食材を積極的に摂りましょう。また、栄養バランスの良いメニューを心がけて、抵抗力の高い体づくりを目指しましょう!