短大卒業後、地元伊豆高原のカフェでスィーツ作りの基礎を学ぶ。調理師免許を取得後、料理教室の講師、都内の人気カフェの店長を経て、『パティスリー・シュクル』をオープン。地元の人々に愛されながら、今年の秋に5周年を迎えた。
パティスリーシュクルHP http://www.p-sucre.com/
この仕事を選んだきっかけは?
目黒の住宅街に店を構える『パティスリー・シュクル』のオーナー大川さん。パティシエになろうと思ったきっかけは何ですか? 「もともと食に関して興味があったのですが、具体的にこの道に進もうと思ったのは、短大卒業後に地元伊豆高原の美術館に併設されているカフェで、お菓子を作る仕事についたときでした。そこで初めて、添加物を入れないお菓子の美味しさに目覚めたんです。放し飼いの鶏の卵を使ってシフォンケーキを焼いたり、庭になっている夏みかんをとってジュースにしたりという環境の中で、作りたてや焼きたてのお菓子がこんなにも美味しい! ということに衝撃を覚えました。そこから自分なりの研究心に火がついて、この仕事を一生やりたいと思うようになったんです。」
パティシエになるには?
「特に資格は必要ないのですが、私は将来自分のお店を持ちたいと思っていたので、実務経験を重ねながら調理師の免許をとりました。調理師や衛生士などの資格を取るための専門学校もありますが、私の場合はほとんど独学でしたね。」
どんな人に向いてる?
「なにより作ることと食べることが好きであること! それから指先が器用な人や、食べ物の組み合わせなどを考えるひらめきやセンスのある人に向いている仕事だと思います。」
一日の仕事内容は?
「朝7時からその日にお店に出すケーキを作り始めて、開店後も接客の合間に焼き菓子を焼いたり、バースデーケーキなどを予約の時間に合わせて作ったりします。午後は次の日の仕込みを考えながらクッキーやゼリーを作って、閉店間際に翌日の仕込を済ませるので、お店を出るのは早くて20時半頃。忙しいときはもっと遅い時間までかかります。私の場合はこれらをほぼ一人でやっていますが、作業工程を何人かで分担して行うお店が多いですね。」
仕事の大変な点と楽しい点は?
クリスマスは一年で一番大忙し!
「一日中立ち仕事ですし、クリスマスシーズンなどは何日も徹夜が続いたりと苦労も沢山あるのですが、それがすべて吹っ飛んでしまうくらい嬉しいのは、やはりお客さまに「おいしい!」と言っていただけたときですね。シュクルのケーキなら食べられるというお子さんがいたり、新聞社のクリスマス企画でシュクルのクリスマスケーキが当選された方から、「こんな美味しいショートケーキは初めて!」とわざわざお電話をいただいたときなどは、思わず涙がでてしまうほど嬉しかったです。」
今後やりたいことは?
店内にはお店の5周年をお祝いするお花や、子どもから贈られた絵がぎっしり!
「以前、あるイベントで延べ100人くらいの子どもたちを相手にお菓子作りの講習会を開いたことがあるのですが、それがものすごく楽しかったので、今後は沢山の子どもたちに、お菓子作りの楽しさを教えてあげられたらいいなと思っています!」