思春期とはー年齢はいつ?何歳まで?どんな意味?
思春期の定義とは?どんな意味があるの?
思春期という言葉は誰しもが聞いたことがあると思います。生活の中で頻繁に耳にする言葉ですが、実際に「思春期の意味や定義、年齢は?」と聞かれれば、曖昧な答えしか答えられないのではないでしょうか。
思春期には大きく分けて2つの大きな意味があります。
・大人になるための心の準備期間
・大人になるために体の構造を成長させる期間=思春期
大人になるための心の準備とは、親の元ですべて面倒を見てもらって育てられていた子供の状態から、一人で社会にでて生きていくようになるための心の成長です。この成長にはおおまかに3つの意味づけができます。
1、 それまでの心の発達過程の見直し、修正
今までの発達過程を見直し、問題行動や、精神的症状を、これからのために修正を行います。 例えば、年齢がまだ幼い頃より親の言うことを何でも聞く良い子として育てられてきた子供は、指示なしに一人で生きていくための自律性を獲得するために、それまでの「良い子」とは真逆の行動をとる場合があります。
これが一般的に思春期ということばを代表する現象ではないでしょうか。
2、 親から離れたいという欲求の高まり
思春期の年齢になると、親の元を離れて自立したいという考え、欲求が高まります。
しかしまだまだ一人では不安ですから、学校のクラスメートなどの友達と一緒に行動をすることによって親からの自立を図ります。
それだけに周囲にいる人間、特にクラスメートなどの友人との関係が、彼らにとってとても大きな割合を占めます。ここで人間関係をうまく調整できない場合、不登校などの症状に陥ることが多く見受けられます。これは年齢を重ねることや成長によって改善されることが多いです。
高校くらいの年齢になってくると、「自分は自分、他人は他人」と割り切った考えができるようになり、自分と違う一面を持つ他人を受け入れられるようになります。
3、 心のアンビバレンツ(両価性)
アンビバレンツとは、一見矛盾しているように見える態度をとる、ということです。
例えば、些細なことで急に怒り、イライラして暴言を投げかけてくるのに関わらず、そのすぐ後にベタベタと甘えてくる、といった状態です。
これは心が親元を離れ自立したいという気持ちと同時に、まだ離れるのが不安だといった気持ちが折り重なっているために生じる現象です。
大人になるために体の構造を成長させる年齢。思春期には心だけでなく、体が大人のものに成長します。
○ 女の子の場合
月経が始まる わき毛、陰毛が生える 乳房が発達する
女の子の場合、乳房の発達は外見からわかりやすく、他の人と比べられやすいことから、その成長の差が大きなストレスになる場合があります。また、父親を異性として意識するようになるため、父親を避けたり、嫌ったりなどの行動をとってしまうことがあります。
思春期の女の子の体の変化については、こちらの記事も参考にしてください。
○男の子の場合
声変わりをし、わき毛、ヒゲが生える 陰毛が生える 精巣(睾丸)が発達する
女の子に比べ男の子は外見では判断しにくいですが、マスターベーションを始めるなど、性的な興味が大きくなります。
この際に男の子が性的な本などを持っているところを見つけたとしても、怒ったりせずに、男の子はこういうものだと納得してあげることが大切です。
思春期の男の子の体の変化については、こちらの記事も参考にしてください。
思春期の年齢・時期はいつ?何歳までの期間?
思春期はどれだけ栄養を摂取したかや、どれだけ運動したかなどによって、始まる時期と終わる時期がバラバラです。ある程度は決まっていますが、個人差が大きいのは事実です。
思春期の年齢ですが、だいたい男の子だと小学校高学年頃(11歳)、女の子だと小学生中学年頃(10歳)と、男の子よりも女の子の方が若干早く始まる傾向にあります。
それでは思春期はいつ終わるのでしょうか。それはだいたい男女ともに18歳頃と言われています。こちらも決まった年齢はないのですが、だいたいの身長の伸び幅で、思春期の終了の目安にすることができます。
男の子は25センチ、女の子は22センチ思春期に入ってから身長が伸びれば、あくまで目安ですが、だいたい思春期の終わりだということが言えます。
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思春期と青年期の違いって?
青年期とは思春期を含めた、精神的、身体的にも成熟し、社会的に独り立ちをするまでの年齢・期間を言います。体の成長は思春期にほとんどが終了しますが、心の成熟には時間がかかります。
つまり青年期とは思春期の始まる大体11歳から、思春期を終え肉体、精神のどちらもが成熟する30歳までの年齢のことを言います。
昔は20代頃までと言われていましたが、時代と考え方の変化によって30歳頃までと言われるようになりました。
段階別にみる思春期の特徴(小学生・中学生・高校生)
・小学生
小学生では体の変化が始まる年齢で、それに伴い心と体のアンバランスが起きやすい時期です。男の子は筋肉質になり、睾丸が発達してきます。女の子は肉付きの良い体格になり、月経の始まる子もいます。
・中学生
一番体の変化が激しい時期です。体の成長が著しくなり、男の子は陰毛やわき毛が生え声変わりをします。女の子は乳房がさらに膨らみ大人の体型に近づきます。体の変化のスピードが早くなるため、自分の外見と中身との違いに戸惑うことが多くなります。
一般的にこの中学生の年齢に親に対する反抗がよく見られます。
・高校生
中学生に比べると体の成熟は収まりますが、心の成熟をより進めるために、様々な問題が起きやすい年齢です。周りとの調和を崩さないために自分の個性を抑え、また逆に自分の個性を発揮したいが、それができない学校、社会の環境に挟まれることによってストレスを受けることがあります。
医師、医学アドバイザー 橋本佳子プロフィール
久留米大学医学部卒業、内分泌代謝内科学講座入局。幼少期に母親がI型糖尿病を発症。父親とともに長年に渡る闘病生活を支え続けた経験から、心と体の繋がりについて深く学び、医学的な治療方法だけでなく、心との向き合い方について幅広い視点からアドバイスを行っている。 【経歴】:医療法人水聖会メディカルスキャニング浜松町にて院長を務めたのち、東京医科大学病院にて糖尿病内科医として勤務。現在は、ピュアライフメディカルクリニックにて治療に携わっている。