駒田徳広さん「その向こうを見よう」:スクスクのっぽくん

プロに聞く! 駒田徳広プロフィール

1962年 奈良県に生まれる 1981年 読売ジャイアンツに入団 1994年 横浜ベイスターズへ移籍 2000年 2000本安打を達成 2000年 現役引退 2005年 東北楽天ゴールデンイーグルス打撃コーチ 現在 解説者などで活躍中。名球会会員。

ギブアップしてしまったら、その先にあるものも見れない

子供の世界に親は踏み込んではいけない。親は見守っている。困ったときに救いの手をさしのべてやる。

駒田さんがプロに入ったばかり、まだ2軍にいて、1軍でプレーすることを夢見ていたころの話だ。奈良に住むご両親は、当時は多摩川にあったジャイアンツの2軍のグラウンドまで、駒田さんの雄姿を見に来ることがあった。

「でも、多摩川の土手に車を置いて、僕のことをズーッと見ていて、終わったらスッと帰る、みたいな感じでした。だから、『うちの息子どうでっか?』って言うような親じゃないので

そんなご両親に、駒田さんは感謝をしている。だから、親となった今は、かつてのご両親がとっていたような子供との距離が理想だと考える。

子供たちには、子供たちの社会や世界があるんだから、それはそれで任せる必要があると思うんですね。そこでは、監督・コーチというよりも先輩・後輩みたいな関係が絶対に出てくる。それは子供たちの中の世界だから。そこで子供に任せられないという親が、子供にスポーツをやらせたら、子供がすごくかわいそうだということを、親が理解してあげないといけない」

それでは最後に駒田さんから、いまスポーツに取り組んで希望に胸を膨らませている子供たちへのメッセージを紹介しましょう。

「この先、いろんな理不尽なことはあるよ。でもね、そこで、ギブアップしてしまったら、その先を見られなくなるんだ。たとえば、僕の場合だったら、『プロ野球の選手になったらすごい世界が待っているんだろうな』と思っていて、いざプロ野球の世界になってみたら、大したことなかったんですよ。そのとき、『なんだ、こんなもんか』って思ったんですよ。今度は、『一流の選手になったら大金持ちになれるかもしれない』って思って、一流と呼ばれる選手になってみた。そうしたら、『なんだ、こんなもんか』って思ったんですよ。『1000本安打くらい打ったら……』って思って、打ってみたの。それでも、『なんだ、こんなものか』と。『2000本打ったら、大変なもんだよ。俺を見る目が変わるだろな』って思って、打ってみたら、『なんだ、たいしたことねぇな』って思ったんですよ。で、現役引退。『なんだ、こんなもんだったのか』としか思わないんですよ」

駒田さんは、期待外れの野球人生を送ったのか? そうではない。

ただね、そこまでの過程がすごく楽しいんですよ。でも、そこを、向こう側を、見るためには、頑張るしかないんですよ。もし、そこで、父ちゃんや母ちゃんが介入してきたら、向こう側は見えないんです」

これは、子供を持つ親へ向けたメッセージでもあった。

そして、最後に、こんなメッセージで締めくくってくれた。

「多少は理不尽なことがあって、そこでギブアップしてしまったら、その先にあるものも見れない。そうしたら、一生、悔いを残すから。ちょっとだけ我慢して、向こうにあるものを見てみるんだよ。そこでまた、次のものが見える。そうしたらまた、楽しみが出てくるから。そこを我慢して……向こうにあるものを見るために、我慢して、我慢して、やっていってもらいたいなと思います」

インタビュー目次

おすすめインタビューBEST5

「プロに聞く!」インタビュー記事一覧に戻る

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
私たちがサポートしています!
成長・発達の専門家
  • 医学博士
    医学博士
    小川登志子
  • 管理栄養士
    管理栄養士
    磯村優貴恵
  • 睡眠改善インストラクター
    睡眠改善
    インストラクター

    鈴木伸彦
  • パーソナルトレーナー
    パーソナルトレーナー
    小澤康祐
お話を伺った方々
  • 岩崎恭子さん
    オリンピック金メダリスト
    岩崎恭子さん
  • 宮間あやさん
    サッカー日本女子代表
    宮間あやさん
  • 佐藤弘道さん
    体操のお兄さん
    佐藤弘道さん
  • 杉山芙沙子さん
    杉山愛の母
    杉山芙沙子さん
  • 小錦八十吉さん
    元大関
    小錦八十吉さん
  • 福西崇史さん
    サッカーW杯日本代表
    福西崇史さん
  • 宮崎大輔さん
    ハンドボール全日本代表
    宮崎大輔さん
  • 俵万智さん
    歌人
    俵万智さん

トップに戻る