妊娠3カ月目(8~11週):体の変化や気をつけるべきこと:スクスクのっぽくん
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妊娠3カ月目(8~11週):体の変化や気をつけるべきこと

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妊娠・出産ガイド

妊娠3カ月(8~11週)

妊娠3カ月は、多くのママにとって少し辛い時期になります。一般的にはつわりがピークを迎え、体の不調も目立ってきます。一方、お腹の赤ちゃんはぐんぐん成長しており、エコーで見ても人間らしい体つきになってきます。この時期から役所での手続きも始まります。

ママの体の変化

妊娠したことによって、ママの体内ではホルモンの分泌量が増え、新陳代謝も活発になります。子宮はにぎりこぶし程度まで大きくなりますが、おなか全体の見た目は変わりません。

妊娠3カ月では、以下のような症状がでてきます。不快症状が強いときや不調が続く場合は、医師に相談しましょう。

つわり

胃がむかつく、吐き気がする、食べ物の好みが変わる、生つばが多くなる等、つわりの症状が強くなります。この時期がピークですので、踏ん張りどころです。のどごしのよいものを摂る、食べることができるものを小分けに食べる、外の空気を吸うなどの工夫をして乗り切りましょう。

眠い、だるい

プロゲステロンなど女性ホルモンが増加し、眠気を引き起こすと言われています。朝からだるい、昼間でも眠いということも発生します。

頻尿・便秘・下痢

子宮が大きくなることで、膀胱が圧迫され頻尿になることがあります。また、ホルモンの関係で便秘や下痢になるママもいます。

乳房が敏感になる

徐々に乳腺組織や母乳が通る乳管が発達します。乳首がチクチクしたり、乳房に張りや痛みを感じることがあります。乳頭や乳輪が黒ずんでくる場合もあります。

下腹部痛

子宮が大きくなったことで、下腹部に圧迫感や軽い痛みを感じることがあります。足のつけ根に痛みを感じるママもいます。

おりものが増える

新陳代謝が活発になることでおりものが増えます。量が増えただけであれば問題ありませんが、においが強い、かゆい、いつもと違うという場合は受診しましょう。

【お腹の赤ちゃんの様子】

妊娠2カ月頃は「胎芽」と呼ばれた赤ちゃんも、妊娠3カ月では「胎児」となります。
一般的に4週~16週は「器官形成期」と呼ばれ、この時期も活発に臓器の形成が進みます。

大きさ

座高:約4cm
体重:約30g

体の機能

胎児は、人間らしい体つきになってきます。エコーで確認すると、頭や胴、足がはっきり分かり、体を曲げ伸ばしするなど動く姿も見ることができます。主な内臓も完成し、羊水を飲んで排出するようにもなります。胎児の心臓は、大人の2倍ほどの心拍数で、1分間に120~140程度で動いています。心拍がしっかり確認できれば、流産の心配は少なくなります。

【気をつけること】

薬やX線の影響

妊娠3カ月は器官形成期なので、薬や検査の種類・量によって、赤ちゃんにトラブルを起こすことがあります。服薬や検査を受ける場合は、事前に医師に確認しましょう。

定期健診

この時期の健診は4週に1回の頻度です。妊娠検査薬で陽性だからといって正常妊娠とは限りません。子宮外妊娠など異常妊娠の可能性もありますので、健診には必ず行きましょう。出血があったり、お腹の張りがひどいなど、いつもと違うと感じたら健診日を待たずに受診しましょう。

妊娠悪阻

おう吐をくり返す、食べ物も水分もほとんど摂ることができないなど、つわりの症状が強い場合は「妊娠悪阻」の可能性があるため受診します。このような症状を放置しておくと、脱水症状やめまいに続き、意識障害に陥る危険性があります。

流産・切迫流産

「流産」は妊娠22週未満で赤ちゃんが育たずに亡くなってしまい、妊娠が中断することです。「切迫流産」とは、妊娠は継続しているものの、出血やお腹の張り・痛みなど流産の兆候があることをいいます。切迫流産と診断された場合は、薬の処方に加えて安静を指示されます。この兆候が治まれば無事に出産を迎えることができますので、医師の指示に従いましょう。

アルコール・タバコはやめる

アルコールやタバコの影響で、赤ちゃんの流産や早産、発育遅延や先天異常がみられると指摘されています。受動喫煙にも注意しましょう。

カフェインを控える

カフェインの影響で赤ちゃんの発育が遅延したり、流産や死産になる危険性が指摘されています。紅茶や緑茶にもカフェインが多いので注意が必要です。

【検査と手続き】

妊娠届と母子健康手帳

この時期には市区町村の役所に「妊娠届」を提出します。妊娠届を出すと、母子健康手帳(母子手帳)が無料で交付されます。母子手帳は、妊娠と出産だけでなく、産まれてくる赤ちゃんの健康管理として小学校入学前後まで使用します。

行政等が主催するサービスの確認

母子手帳と同じタイミングで、妊婦健診用の受診票や補助券、両親学級や母親学級の案内、保健師や助産師による妊婦訪問指導サービスなどの案内があります。必要なものは積極的に活用しましょう。

「母性健康管理指導事項連絡カード」「マタニティマーク」の活用

仕事をしているママは「母性健康管理指導事項連絡カード」の存在も確認しましょう。主治医と会社をつなぐパイプ役をしてくれるカードです。医師から会社にママの体調を伝え、会社がママのために措置をとるようになります。
「マタニティマーク」は妊娠していることを周囲に示しやすくするものです。特に妊娠初期は体調が悪くても外見上は妊婦だと分からないケースがほとんどですので、必要な場合は活用してください。



【参考資料】
・「母子健康手帳 副読本」公益財団法人母子衛生研究会、2015年
http://www.mcfh.or.jp/
・「母性健康管理指導事項連絡カードの活用方法について」厚生労働省ホームページ
http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/josei/hourei/20000401-25-1.htm

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